著・平野威馬雄
1975年発行/濤書房
表紙少シミ有
240p/タテ18・ヨコ12cm
ソフトカバー/現在絶版
著者の平野威馬雄は、あの平野レミの実のお父さん(ということは、和田誠の義父でもありますね)。
「混血児」として生まれ、詩人・仏文学者としても知られたイマオ氏は、自らが陥った薬物中毒の日々を赤裸々につづった仰天エッセイ『陰者の告白』(絶版)でも有名です。また晩年は超常現象にも興味を持ち、「お化けを守る会」も結成していました。
本書はそのイマオさんの交遊録エッセイ。辻潤、サトウハチロー、高村光太郎、伊藤春雨、金子光晴などとのエピソードのほか、イマオ氏の二度目の妻でレミさんの母・清子さんが夫とのなれそめやコカイン中毒時代のあれこれをつづった「ヘンナ娘と奇妙な夫を持って」(『婦人公論』掲載原稿)、そして娘レミのことなどなど、楽しすぎる文章が収められています。
こんな型破りな人が存在できた、あの時代の風通しのよさ、包容力などにも思いをはせる一冊です。
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