カテゴリー: 入荷のおしらせ

2/9◎入荷のお知らせ
エストニアのセーター・宇野千代の雑誌

エストニアのセーター本、民族衣装の本、宇野千代の雑誌「スタイル」を入れました。

エストニアのセーター・コレクション『Eesti kampsun』
エストニアの民族衣装・頭飾り『Neidude peakatted』
宇野千代編集発行雑誌「スタイル」昭和21年4月号

エストニアのセーター本は、表紙はいくぶん地味ですが、中身はうつくしいセーター写真集といった趣のすてきな一冊です。

【新刊】エストニアの伝統セーター・コレクション『Eesti kampsun』


この本の解説によると、エストニアの国立博物館には、無名の編み手による民族衣装から、アーティストによってデザインされたもの、種類も頭からかぶるタイプのジャケット、ボタンがついた前開きのものなど様々なセーターが、286所蔵されているのだとか(2013年時点)。
当然のことながら素材となる糸を紡ぐところからぜんぶが手作業で、これを作るのに費やされた時間を思うと、圧倒されます。

また宇野千代の雑誌「スタイル」は、コメントにも書きましたが戦争で一時中断したものを、戦後再刊した2号目となります。

宇野千代編集発行雑誌「スタイル」昭和21年4月号


この号では、雑誌「暮しの手帖」に花森安治と参加し、その後長年にわたって同誌の写真を撮り続けた松本政利さんが写真を担当。
暮しの手帖の前身となる「衣装研究所」も、終戦直後の同じころ、宇野千代のスタイル社があった有楽町近くの銀座にあったといいますから、何らかの交流または意識の仕合があったのでしょうか。

創刊者である宇野千代は、おしゃれで人たらしで恋愛上手でおまけに美人。良くも悪くもスケールが大きく、バイタリティにもあふれ、それだけにありあまるエネルギーを多くの人に分け与えることができた、なかなかおもしろい作家さんです。
ずっと以前に出した拙書『おんな作家読本』(ポプラ社)の作家さんいうと、林芙美子と宇野千代は、千代の方が6歳おねえさん。
けれど47歳で若くして亡くなった芙美子に比べ、98歳で亡くなった千代は、明治大正昭和平成と四つの時代を生き、今も記憶している人が多い作家(兼有名人)でもあります。
千代の人生を知ると、長生きってやっぱすごい、とも思うのでした。

どうぞよい週末を。

2/6 ◎入荷のお知らせ エストニアからの荷物

スウェーデンの織物本、エストニアの白樺民具本を入れました。

『エストニア 白樺細工の民具』Kasetoht tarbeesemetena
『織物について』Att vava i tuskaftスウェーデン織物本
『続・織物』ATT VAVA MERAスウェーデン織物本

今回入れた、エストニアからの本、じつは三か月遅れで届いたものです。
当初は昨年の12月初旬に届く予定だったのですが、荷物が集中するクリスマス時期だったせいでしょうか。年末になっても年が明けても届かず…。版元から発送会社に問い合わせてもらったものの、芳しい報告もトンとなく、ああ、もう無理かも、と思い始めていたところでした。
それがそれが…やっと届いて、うれしい(涙)。三か月も、どこをさまよっていたのでしょうか。
他にも伝統セーターの本、民族衣装の本など、一緒に届いた本をこれから少しずつアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

2/2◎入荷のお知らせ スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』

スウェーデンのバンド織りの新刊書、フィン織、フレミッシュ織の古本を入れました。

スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』
スウェーデン・フレミッシュ織り『FLAMSKVAVNAD FLEMISH WEAVING』
スウェーデン・フィン織り『Vava finnvav』

『Moraband』は、スウェーデンのダーラナ地方、モーラ(ムーラ)に伝わる伝統的なバンド織りを100種以上も収めた、とても美しい本です。

【新刊】スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』


著者のBarbro Wallinさんは、長い時間をかけてこの伝統的なバンドと組織図を集めたそう。彼女のfacebookに編み方の動画などが掲載されています。(→ LINK)
たくさんの図案が作品写真と共に、惜しげもなく掲載されているので、バンド織りをされる方にはもってこいの一冊なのではないかと思います。織り物に限らず、刺繍、編み込み模様の資料本としても充分、使えそう。
おすすめの一冊です。

もうすぐ立春ですが、寒さの厳しい日々が続きます。
風邪が流行っていますので、どうぞお気をつけください。
よい週末を。

1/30◎入荷のお知らせ

今日は一冊だけ。
サーミのクラフトを紹介したとても格好いい本を入れました。
よかったらご覧ください。

サーミ・クラフトの宝物『Samernas konstskatter』

また売り切れてしまったエイヤ・コスキの『ヒンメリのハーモニー』。
再入荷を予定しています。再入荷の際のご連絡をご希望の方は、下記ページより必要事項をお書き添えの上、ご送信ください。

【新刊】エイヤ・コスキ 『ヒンメリのハーモニー』日本語版・著者サイン入り

と、書いていたら、スウェーデンからすてきなバンド織りの新刊本が届きました。
次回はこれを入れたいと思います。
どうぞお楽しみに!

1/26◎入荷のお知らせ 矢川澄子の「少女」

スウェーデンの白樺細工、織り物、ドイツの白糸刺しゅう本、日本の小説、実用書などを入れました。

『白樺細工』Naver – En studiebok i naverslojd
『婦人ものしり宝典』昭和4年 婦人倶楽部付録
『架空の庭』矢川澄子
『北欧のフォークアート』Nordisk folkkonst
ドイツの白糸刺繍シュヴァルム本『Die Schwalmer Weissstickerei』
スウェーデンの織物本『Vava med Hemslojden 2』ヘムスロイドの織り物

今日入れた矢川澄子さん。
澁澤龍彦氏の元奥様としても、絵本の翻訳家としても、詩人としてもよく知られている方です。
残されたお写真でもわかる通り、ご本人もとてもかわいらしくて、ほんとうに「少女」という形容が似合う方でした(Wiki→LINK)。
矢川澄子さんの文学を好きかどうかは、今日入れた本のコメントにも書きましたが、彼女の作品及び彼女自身が持つ、
『永遠に完結しない、自己矛盾に満ちた「閉じない輪」としての「少女」』
が好きか嫌いかに分かれるような気がします。
2002年に矢川さんが自らお亡くなりになったとき、ああ、と思いました。こういうラストを迎えられたのかと驚くと同時にどこか腑に落ちる思いもあり、複雑な気持ちになったのを覚えています。

『架空の庭』矢川澄子

どうぞよい週末を。

1/23◎入荷のお知らせ ノルウェーセルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』

お待たせしてしまっていたノルウェーセルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』、無事に入荷しました。またロシアの民芸についての本も入れましたので、ご覧ください。

ノルウェー・セルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』
『形と文様 ロシアの民芸』 人形玩具・木・陶・漆・骨・ガラス・染織製品など

セルブーミトン図案集、今回は、比較的いい状態で入荷できたので、ほっと一安心しています。
今日、出したばかりですが、在庫が少なくなってきましたので、ご希望の方はお早めにお求めください。

【新刊】ノルウェー・セルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』

また昨日、関東地方に降った大雪のおかげで、宅急便、郵便共に、配達に少々遅れがでているようです。ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんが、何卒ご了承頂きますようお願いいたします。

そうそう、雪といえばこの間、いつもお世話になっているスウェーデンの方が、本を送るというメッセージに添えて、
「スウェーデンは、いまとてもすてきです。今夜は大雪で、世界はまるでクリスマス・カードのようです」
とメールに書いてくれていました。
しんしんと降る雪と、どこまでも広がる雪景色。そして、それをきれいだなあと思う気持ち。どの国でもおなじなのだなあと、そのメールを見て、しばらく幸せな気分になったことです。

1/19◎入荷のお知らせ 「青踏」と富本一枝(尾竹紅吉)

日本の手芸本・絵本、DMCの手芸辞典など入れました。

DMC 手芸百科事典『Encyclopedie des ouvrages de dames』
『お母さんが読んで聞かせるお話AB』二冊セット藤城清治サイン入り
『手あみ模様編880集』 かぎ針編 棒針編 アフガン編
『フェアアイル・ニッティング』 佐藤ちひろ

今日入れた『お母さんが読んで聞かせるお話 AB』は暮しの手帖社から出されていた本です。
作者の富本一枝さんは、明治の終わりごろ、平塚雷鳥などによる女性誌「青踏」のメンバーのひとりでした。当時の名まえは「尾竹紅吉(べによし)」。
18歳で憧れの「青踏」に参加し、吉原に登楼したり、恋人だった雷鳥が男子(のちの夫・奥村博)に走ったのに怒って騒動をおこしたり、自由奔放というか後先考えずというか、おそらく若かったせいもあるのでしょうね(いいことです)。激しく情熱的な「新しい女」としても知られていました。
その後、陶芸家の富本憲吉と結婚するも、結婚生活はうまくいかず、ふたりは長い間、別れて暮らします。しかし一枝は離婚をせず、亡くなるまで憲吉の妻であり続けました。

女性問題や歴史に詳しくない人でも、おそらく名前だけは知っているこの「青踏」。
じつは創刊号の発行部数は、わずか1000部。今でいうミニコミかリトルマガジンほどの少部数でした。
思い切って投げたちいさな石が、次第に大きな波紋となり、世界を変えていく。ほんとうに刺激的なモノやコトは、もしかしたらほんの小さな、でもたいへんに情熱的な仲間やグループから始まるのかもしれず、それを思うと、いつもじんっとします。

さて、今週末は晴れるかしら? どうぞよい週末を。

1/16◎入荷のお知らせ

スウェーデンの織物本、手工芸本、DMCのクロスステッチ図案集など入れました。

スウェーデン 織りのハンドブック『I Vavstolen』
DMC スカンジナビアのクロスステッチ図案集『Points de Croix Scandinaves』
スウェーデンの手工芸展1962年『Hemslojd 1962 Liljevalchs 24 aug-7 okt』
コットリンで織る44種の織り『44 vavar av En cottolinvarp』

1/11まで荻窪Titileさんで開催していた古本市、無事に終わりました。
年末年始のお忙しい中、足をお運びいただいた方々、ほんとうにありがとうございました。

また現在品切れ中で、再入荷のご連絡を承り中のセルブーミトン図案集。
ノルウェーから輸送の連絡が入りました。あとは無事に届くこと、そしてできるだけきれいな状態で入荷できることを願うばかりです。
特に輸送状態に関しては、毎回、ほんとおおおおおに口を酸っぱくして(メールで、ですが)お願いしてはいるのですが、梱包におおらかなお国柄なのか、あまり改善されず…。念を飛ばして?、到着を待ちたいと思います。
引き続き再入荷のご連絡を承っておりますので、ご希望の方は下記ページのフォームよりご連絡ください。たいへんありがたいことに思った以上の方に連絡のご希望をいただいており、もっと入荷すればよかったかも、と思っているところです。

【新刊】ノルウェー・セルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』

寒くなったり暖かくなったり、体調崩しがちな天候が続いています。大雪に見舞われている地域もあるとか。体調管理にはどうぞお気をつけください~。

1/11◎入荷のお知らせ

フレメの刺繍図案本などを入荷しました。
フレメ刺繍図案集 クラッシック・クロスステッチ集デンマーク版
Haandarbejdets Fremme フレメ刺繍図案集 モダン・クロスステッチ集 ドイツ版

「Title2Fの古本市」、本日まで開催です。
搬入で伺いましたが、Titleさん、とてもいい本屋さんですので、どうぞ足をお運びください。古本市は18時までの開催になります(Titleさんは21:00まで)。

年明けからバタバタしっぱなしでしたが、ようやく落ち着いてきました。西日本は冷え込んでいるようですね。どうぞご自愛ください~。

1/9◎入荷のお知らせ エストニア・キフヌ島 アルマ・ローシのミトン・コレクション

今年初めての更新となりました。
本年が皆様にとって穏やかな幸せに充ちた、良い年になりますように。
2018年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年最初の一冊は、エストニアから届いた新刊本。
エストニア・キフヌ島 アルマ・ローシのミトン・コレクション 『KIHNU ROOSI KINDAKIRJAD. MITTEN PATTERNS FROM KIHNU ISLAND』です。
https://www.hirunotsuki.jp/product/kihnu-roosi-kindakirjad-mitten-patterns-from-kihnu-island

説明文にも書きましたが、2008年に最初の版が出て、その後長らく品切れ状態だった本の再版となります。
Kate Daviesさんなどが紹介して(→LINK)評判になったものの、古書でもなかなか出回らず、お探しの方も多かったのではないでしょうか。
去年の11月に再版となったのを知り、著者の一人でエストニアの研究者・ジュエリーデザイナーでもあるKartさんに連絡を取り、少しずつ相談を進めながら、今回、めでたく入荷できました。うれしい。

エストニアのキフヌ島に住む、アルマ・ローシさんは今年3月で満83歳! 編み物以外にもキフヌ島に伝わる伝統手芸の達人としても知られています。
本書は彼女の希望により、ニッターの参考図書となるよう、ミトンの写真や模様のチャートなどが豊富にかつ分かりやすく掲載されていますが、各ミトンに添えられた図案の意味やミトンの背景なども興味深く、伝統手芸文化・民芸・服飾の歴史に興味がある方にもおすすめです。

またノステピン、品切れ中でご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。
職人さんにご都合を伺ったところ、今のところ2月中旬あたりに入荷できそうです。入荷時のご連絡をご希望の方は、お手数をおかけしてしまい恐縮ですが、ノステピンのページから必要事項をお書き添えの上、ご連絡ください。

ノステピン(毛糸巻き棒)

娘の学校も今日から始まりました(ので、今朝はPTA活動で通学路の旗振りでした)。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

12/27◎入荷のお知らせ フィンランド 白樺樹皮の文化史

スウェーデン、フィンランドの織物関係本、入荷しました。

フィンランド リネン織り図案集『Pellavasta kudottua』
スウェーデン 手織り雑誌『Vava 2』
スウェーデン 手織り雑誌『Vava 1』
スウェーデン 43種類の織り図案集『43 vavar av En enda varp』

またお問い合わせの多かったエイヤ・コスキのヒンメリ本も再入荷できました。
エイヤ・コスキ 『ヒンメリのハーモニー』日本語版
エイヤ・コスキ フィンランドのヒンメリ『HIMMELI』

そしてこちらもご要望の多かったフィンランドの白樺細工本も再入荷です。
フィンランド 白樺樹皮の文化史『YLIMUISTOINEN TUOHI : TUOHEN KAYTON KULTTUURIHISTORIAA』

【新刊】フィンランド 白樺樹皮の文化史『YLIMUISTOINEN TUOHI 』


この本、なぜか版元側で価格が急に二倍近くも上がり、びっくり仰天。しばらく入荷できずにいましたが、今回、販路や輸送などに工夫を凝らし、値上げを最小限に押さえつつ再入荷してみました。うまくいけばこれからもこの価格で入荷できそうですが、今回の入荷はお試しということもあり、あまり部数を確保できなかったので、ご希望の方はこの機会にぜひお求めください。

今回が今年最後の更新となります。
本日27日夜12時までにご決済いただいたご注文分に関しては年内の発送となりますが、それ以降は年明け1月5日以降の発送となります。ご不便をおかけしてしまい申し訳ありませんが、何卒ご了承くださいませ。

と、書いたところで、この一か月、交渉を繰り返し、やっと入荷できた荷物がちょうど届きました。年内の更新に惜しくも間に合わず残念ですが、年明けはこの編み物本からとなりそうですので、お楽しみに!

本年もたくさんの方々に助けていただき、ご注文いただき、気にかけていただき、ほんとうにありがとうございました。まだまだ未熟ものではありますが、日々、努力していきたいと思いますので、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
どうぞよいお年を~。

12/21◎入荷のお知らせ 昭和初期の原色図鑑

日本の織物本、絵本、児童書、図鑑などなど入荷しました。

『家庭のスウェーデン織 フレミッシュ織他12織法』山梨幹子・著
『原色 園芸植物図譜 学生版』石井勇義・著
『メリー・メリーを追いかけて』高田 桂子 ・著、‎ 宇野 亜喜良 ・絵
『さかさまライオン』長新太サイン入内田麟太郎・文、長新太・絵

昭和初期の原色図鑑は個人的に好きで、荻窪で店をやっていた時からちょくちょく店頭に出していました。

『原色 園芸植物図譜 学生版』石井勇義・著


「原色」は今でいう「オールカラー」の意。
カラー印刷がまだ高価で珍しかった時代の初々しい喜びと、あの時代の印刷ならではの味わいのある色あいがたまりません。
今回の書籍のように、背景紙の上に当該植物を縦に(つまり生えているままに)並べ、それを俯瞰から撮るというある意味斬新過ぎる写真もツボで、いいなあと思います。
ちなみにこの構図、当時の植物図鑑ではなぜか頻発で、流行っていたのか、簡便だったからか。面白いです。

また現在品切れ中の
エイヤ・コスキ 『ヒンメリのハーモニー』日本語版
エイヤ・コスキ フィンランドのヒンメリ『HIMMELI』 英語版
は、近日中に再入荷ができそうです。

再入荷の連絡をご希望の場合は、各ページのフォームにご連絡先をご記入の上、送信ください。入荷でき次第、ご連絡いたします。

また
ノステピン(毛糸巻き棒)
セルブーミトン図案集
も再入荷の際のご連絡を承っています。こちらも各ページにフォームがありますので、ご希望の場合はそちらからご連絡ください。

12月26日から始まる荻窪Titleさんでの古本市、準備が少しずつ整ってきました。また出品本の一部をインスタやツイッターで紹介できたらなどと考えています。
よろしくお願いいたします。