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2/27◎入荷のお知らせ 「DELICA」「COOK」、エストニアの編み物本

料理冊子「cook」、手芸冊子「delica」、エストニアの編み物本など入荷しました。

エストニアの伝統ニット『Silmkoeesemed』
『クックCOOK』66年4月号・料理カード15枚付寺山修司夫人らの奥様座談会など
『クックCOOK』66年1月号・料理カード14枚付寺山修司随筆など
『デリカ DELICA』64年9月・実物大型紙・手芸カード全18枚付
『デリカ DELICA』65年5月・手芸カード19枚付
『デリカ DELICA』64年7月・実物大図案型紙&手芸カード全18枚付

『クックCOOK』と『デリカ DELICA』は、当時の女の子に人気があったおしゃれな小冊子です。執筆陣も参加イラストレーターもなかなか豪華で、サイズは小さめですが中身が濃く、いま読んでも面白い。
ちなみに寺山修司夫人として奥さま座談会に出席している「映子」さんは、『ムッシュウ・寺山修司』の著者でもある九條今日子さんの本名。70年に離婚後も寺山姓のままで、その後も寺山修司の仕事をサポートし、彼の死後は著作権管理も行いました。
今回の入荷分は料理カード、手芸カードつきになります。欠けているカードもありますが、なかには森山多喜子、イルゼ・ブラッシの作品も。各カードの詳細情報は商品ページにありますのでぜひご覧ください。

気がつけば2月も終わり。
近所の梅の花も満開です。

2/23◎入荷のお知らせ スウェーデン・ヴィンテージ・ファブリック本とヒンメリなど

スウェーデンの新刊本、ドイツのフレメ刺繍図案集などを入れました。

スウェーデン ウール刺繍 『Yllebroderier』
Schone alte Stickornamente北欧・フレメ刺繍図案集・クラシッククロスステッチ
スウェーデン 『1960~70年代のヴィンテージ・ファブリック』

スウェーデンのヴィンテージ・ファブリック本は、洋裁をされる方はもちろんのこと、60~70年代のスウェーデンのテキスタイル・デザイナーとその作品がきちんと掲載されているので、コレクターや北欧インテリア関係の方にもおすすめです。

【新刊】スウェーデン 『1960~70年代のヴィンテージ・ファブリック』


パキッとしたいかにも60~70年代らしいものもあれば、シックな草花のプリントもあり、オールカラーでとてもきれいな本でもあります。

また品切れ中でお待たせしてしまっている『ヒンメリのハーモニー』、無事、入荷のめどが立ちました。うまくいけば来月頭あたりには再入荷できるのでは? と思っています(無事、届きますように・祈)。

【新刊】エイヤ・コスキ 『ヒンメリのハーモニー』日本語版・著者サイン入り

そういえば、現在、この本の著者のエイヤ・コスキさんの展覧会「フィンランドから贈り物 エイヤ・コスキのヒンメリ展」が、2月1日~3月31日まで福島県の裏磐梯高原ホテルで行われているようです。よかったらぜひ。↓ LINK ↓
http://urabandai-kougen.com/event/exhibition_26.html

暖かくなったかと思ったら、また急に寒くなり、でも少しずつ伸びる日に春を感じています。
よい週末を。

2/20 ◎ 入荷のお知らせ ノールビンドニング新刊本

スウェーデンのノールビンドニングの新刊本、民族衣装・織り物の古本を入れました。

スウェーデンの古い編み物技法『ノールビンドニング』Nålbindning
『スウェーデンの民族衣装』 Draktfolket
『100の織りパターン』スウェーデン織物本 100 modeller att vava

ノールビンドニング本は再入荷です。

【新刊】スウェーデンの古い編み物技法『ノールビンドニング』Nålbindning


この技法については以前にも紹介しました(12/1◎入荷のお知らせ フィンランドのノールビンドニング)が、ヒトはこうやって、一本の線(糸)を面(布)にして、衣服をこしらえてきたのであるなあ、と河の源流を見るような気分になる、プリミティブで格好いい技法です。
写真などとあわせた編み方紹介は、こちらにもありますので、よかったらどうぞ(スウェーデン語)。(→ LINK

あたふたとしているうちに、もう2月下旬(今日もこれからダッシュで授業参観!)。
光に風にすぐそこまで来た春を感じています。
どうぞよろしくお願いいたします。

2/16 ◎ 入荷のお知らせ スウェーデンの織り物本 Knitting Team Finland

スウェーデンから届いた織物関連本・雑誌を入れました。よろしくお願いします。

『ヨハンナ・ブルンソン 織りのパイオニア』スウェーデン織物本 Johanna Brunsson Pionjar inom Svensk vavkonst
スウェーデン語版「VAV マガジン」1982年 nr1 創刊号
スウェーデン語版「VAV マガジン」1982年 nr2
スウェーデン語版「VAV マガジン」1982年 nr3
スウェーデン語版「VAV マガジン」1982年 nr4

冬季オリンピックで編み物をするフィンランド・チームが話題になっていますね。
→ ロイターの記事「Finland’s knitting passion is latest Pyeongchang yarn
「オリンピックのプレッシャーが大きくなり過ぎたとき、編み物のヒーリング効果を利用する」んだそう。試合中の編み物はそういうことなのでしょうか。

フィンランド・チームはインスタグラムにも、男子女子みんなで編み物をしている写真を投稿しています。
@olympicteamfinland
みんなで編んでいるこの四角いものは、最後につなげてブランケットにするそう。で、2月2日に生まれたばかりのフィンランド大統領夫妻の息子にプレゼントするんですって。いいですね~。

そういえば、現在品切れ中のフィンランドの編み物新刊本、近日再入荷予定です。
こちらもお楽しみに~。

【新刊】フィンランドの伝統セーターと小物『LANKAPAITOJA JA MUITA ASUSTEITA』

2/14 ◎入荷のお知らせ ノステピンとエストニア民族衣装

しばらく品切れ中だったノステピンと、エストニアの民族衣装作成ガイドを入れました。

ノステピン(毛糸巻き棒)再入荷
エストニアの民族衣装作成ガイドMarjamaaの女性(模様図案・型紙図案付)
エストニアの民族衣装作成ガイドKodavereの女性(模様図案・型紙図案付)
エストニアの民族衣装作成ガイドHaademeesteの女性(模様図案・型紙図案付)
エストニアの民族衣装作成ガイドピリストヴェレの女性(模様図案・型紙図案付)

ノステピン、お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。

ノステピン(毛糸巻き棒)


この道具、きれいな毛糸玉を手軽に作ることができるので、私もよく使っています。カセを毛糸玉に巻くのはもちろん、編み直す時も(小さなものなら)解いたあと、これで毛糸玉にしてしまいます。
必要な用途を過不足なく形にした、シンプルかつミニマムな道具なので、スペース的にも気持ち的にも、邪魔にならないのが良いところかと。
おすすめです。

エストニアの民族衣装作成ガイドは、型紙を起こすためのサイズや模様図案を記したものです。
下記の本のみ体裁が違い、シートではなく冊子状になっています。

【新刊】エストニアの民族衣装作成ガイドピリストヴェレの女性(模様図案・型紙図付)


決して大きな国ではないエストニアに、こんないろいろな民族衣装があるのがおもしろい。スカートの縞模様ひとつでも様々なタイプがあり、手仕事の背景にある長い歴史を感じます。

少しずつ長くなる日に、春の訪れを感じています。
そろそろお雛様も出さなければなりませんね。

2/9◎入荷のお知らせ
エストニアのセーター・宇野千代の雑誌

エストニアのセーター本、民族衣装の本、宇野千代の雑誌「スタイル」を入れました。

エストニアのセーター・コレクション『Eesti kampsun』
エストニアの民族衣装・頭飾り『Neidude peakatted』
宇野千代編集発行雑誌「スタイル」昭和21年4月号

エストニアのセーター本は、表紙はいくぶん地味ですが、中身はうつくしいセーター写真集といった趣のすてきな一冊です。

【新刊】エストニアの伝統セーター・コレクション『Eesti kampsun』


この本の解説によると、エストニアの国立博物館には、無名の編み手による民族衣装から、アーティストによってデザインされたもの、種類も頭からかぶるタイプのジャケット、ボタンがついた前開きのものなど様々なセーターが、286所蔵されているのだとか(2013年時点)。
当然のことながら素材となる糸を紡ぐところからぜんぶが手作業で、これを作るのに費やされた時間を思うと、圧倒されます。

また宇野千代の雑誌「スタイル」は、コメントにも書きましたが戦争で一時中断したものを、戦後再刊した2号目となります。

宇野千代編集発行雑誌「スタイル」昭和21年4月号


この号では、雑誌「暮しの手帖」に花森安治と参加し、その後長年にわたって同誌の写真を撮り続けた松本政利さんが写真を担当。
暮しの手帖の前身となる「衣装研究所」も、終戦直後の同じころ、宇野千代のスタイル社があった有楽町近くの銀座にあったといいますから、何らかの交流または意識の仕合があったのでしょうか。

創刊者である宇野千代は、おしゃれで人たらしで恋愛上手でおまけに美人。良くも悪くもスケールが大きく、バイタリティにもあふれ、それだけにありあまるエネルギーを多くの人に分け与えることができた、なかなかおもしろい作家さんです。
ずっと以前に出した拙書『おんな作家読本』(ポプラ社)の作家さんいうと、林芙美子と宇野千代は、千代の方が6歳おねえさん。
けれど47歳で若くして亡くなった芙美子に比べ、98歳で亡くなった千代は、明治大正昭和平成と四つの時代を生き、今も記憶している人が多い作家(兼有名人)でもあります。
千代の人生を知ると、長生きってやっぱすごい、とも思うのでした。

どうぞよい週末を。

2/6 ◎入荷のお知らせ エストニアからの荷物

スウェーデンの織物本、エストニアの白樺民具本を入れました。

『エストニア 白樺細工の民具』Kasetoht tarbeesemetena
『織物について』Att vava i tuskaftスウェーデン織物本
『続・織物』ATT VAVA MERAスウェーデン織物本

今回入れた、エストニアからの本、じつは三か月遅れで届いたものです。
当初は昨年の12月初旬に届く予定だったのですが、荷物が集中するクリスマス時期だったせいでしょうか。年末になっても年が明けても届かず…。版元から発送会社に問い合わせてもらったものの、芳しい報告もトンとなく、ああ、もう無理かも、と思い始めていたところでした。
それがそれが…やっと届いて、うれしい(涙)。三か月も、どこをさまよっていたのでしょうか。
他にも伝統セーターの本、民族衣装の本など、一緒に届いた本をこれから少しずつアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

2/2◎入荷のお知らせ スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』

スウェーデンのバンド織りの新刊書、フィン織、フレミッシュ織の古本を入れました。

スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』
スウェーデン・フレミッシュ織り『FLAMSKVAVNAD FLEMISH WEAVING』
スウェーデン・フィン織り『Vava finnvav』

『Moraband』は、スウェーデンのダーラナ地方、モーラ(ムーラ)に伝わる伝統的なバンド織りを100種以上も収めた、とても美しい本です。

【新刊】スウェーデン・ムーラのバンド織り『MORABAND』


著者のBarbro Wallinさんは、長い時間をかけてこの伝統的なバンドと組織図を集めたそう。彼女のfacebookに編み方の動画などが掲載されています。(→ LINK)
たくさんの図案が作品写真と共に、惜しげもなく掲載されているので、バンド織りをされる方にはもってこいの一冊なのではないかと思います。織り物に限らず、刺繍、編み込み模様の資料本としても充分、使えそう。
おすすめの一冊です。

もうすぐ立春ですが、寒さの厳しい日々が続きます。
風邪が流行っていますので、どうぞお気をつけください。
よい週末を。

1/30◎入荷のお知らせ

今日は一冊だけ。
サーミのクラフトを紹介したとても格好いい本を入れました。
よかったらご覧ください。

サーミ・クラフトの宝物『Samernas konstskatter』

また売り切れてしまったエイヤ・コスキの『ヒンメリのハーモニー』。
再入荷を予定しています。再入荷の際のご連絡をご希望の方は、下記ページより必要事項をお書き添えの上、ご送信ください。

【新刊】エイヤ・コスキ 『ヒンメリのハーモニー』日本語版・著者サイン入り

と、書いていたら、スウェーデンからすてきなバンド織りの新刊本が届きました。
次回はこれを入れたいと思います。
どうぞお楽しみに!

1/26◎入荷のお知らせ 矢川澄子の「少女」

スウェーデンの白樺細工、織り物、ドイツの白糸刺しゅう本、日本の小説、実用書などを入れました。

『白樺細工』Naver – En studiebok i naverslojd
『婦人ものしり宝典』昭和4年 婦人倶楽部付録
『架空の庭』矢川澄子
『北欧のフォークアート』Nordisk folkkonst
ドイツの白糸刺繍シュヴァルム本『Die Schwalmer Weissstickerei』
スウェーデンの織物本『Vava med Hemslojden 2』ヘムスロイドの織り物

今日入れた矢川澄子さん。
澁澤龍彦氏の元奥様としても、絵本の翻訳家としても、詩人としてもよく知られている方です。
残されたお写真でもわかる通り、ご本人もとてもかわいらしくて、ほんとうに「少女」という形容が似合う方でした(Wiki→LINK)。
矢川澄子さんの文学を好きかどうかは、今日入れた本のコメントにも書きましたが、彼女の作品及び彼女自身が持つ、
『永遠に完結しない、自己矛盾に満ちた「閉じない輪」としての「少女」』
が好きか嫌いかに分かれるような気がします。
2002年に矢川さんが自らお亡くなりになったとき、ああ、と思いました。こういうラストを迎えられたのかと驚くと同時にどこか腑に落ちる思いもあり、複雑な気持ちになったのを覚えています。

『架空の庭』矢川澄子

どうぞよい週末を。

1/23◎入荷のお知らせ ノルウェーセルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』

お待たせしてしまっていたノルウェーセルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』、無事に入荷しました。またロシアの民芸についての本も入れましたので、ご覧ください。

ノルウェー・セルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』
『形と文様 ロシアの民芸』 人形玩具・木・陶・漆・骨・ガラス・染織製品など

セルブーミトン図案集、今回は、比較的いい状態で入荷できたので、ほっと一安心しています。
今日、出したばかりですが、在庫が少なくなってきましたので、ご希望の方はお早めにお求めください。

【新刊】ノルウェー・セルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』

また昨日、関東地方に降った大雪のおかげで、宅急便、郵便共に、配達に少々遅れがでているようです。ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんが、何卒ご了承頂きますようお願いいたします。

そうそう、雪といえばこの間、いつもお世話になっているスウェーデンの方が、本を送るというメッセージに添えて、
「スウェーデンは、いまとてもすてきです。今夜は大雪で、世界はまるでクリスマス・カードのようです」
とメールに書いてくれていました。
しんしんと降る雪と、どこまでも広がる雪景色。そして、それをきれいだなあと思う気持ち。どの国でもおなじなのだなあと、そのメールを見て、しばらく幸せな気分になったことです。

1/19◎入荷のお知らせ 「青踏」と富本一枝(尾竹紅吉)

日本の手芸本・絵本、DMCの手芸辞典など入れました。

DMC 手芸百科事典『Encyclopedie des ouvrages de dames』
『お母さんが読んで聞かせるお話AB』二冊セット藤城清治サイン入り
『手あみ模様編880集』 かぎ針編 棒針編 アフガン編
『フェアアイル・ニッティング』 佐藤ちひろ

今日入れた『お母さんが読んで聞かせるお話 AB』は暮しの手帖社から出されていた本です。
作者の富本一枝さんは、明治の終わりごろ、平塚雷鳥などによる女性誌「青踏」のメンバーのひとりでした。当時の名まえは「尾竹紅吉(べによし)」。
18歳で憧れの「青踏」に参加し、吉原に登楼したり、恋人だった雷鳥が男子(のちの夫・奥村博)に走ったのに怒って騒動をおこしたり、自由奔放というか後先考えずというか、おそらく若かったせいもあるのでしょうね(いいことです)。激しく情熱的な「新しい女」としても知られていました。
その後、陶芸家の富本憲吉と結婚するも、結婚生活はうまくいかず、ふたりは長い間、別れて暮らします。しかし一枝は離婚をせず、亡くなるまで憲吉の妻であり続けました。

女性問題や歴史に詳しくない人でも、おそらく名前だけは知っているこの「青踏」。
じつは創刊号の発行部数は、わずか1000部。今でいうミニコミかリトルマガジンほどの少部数でした。
思い切って投げたちいさな石が、次第に大きな波紋となり、世界を変えていく。ほんとうに刺激的なモノやコトは、もしかしたらほんの小さな、でもたいへんに情熱的な仲間やグループから始まるのかもしれず、それを思うと、いつもじんっとします。

さて、今週末は晴れるかしら? どうぞよい週末を。